韓国に住むユンヒ（キム・ヒエ）の娘セボム（キム・ソヘ）は、母親あての手紙を見てしまう。それは日本に住むジュン（中村優子）からのもので、彼女と母親との過去に気付いたセボムは旅行を口実に、2人を再会させようとする。
20年を経た2人の女性の想いを、とーっても静かに映像化した作品。小樽の雪景色がとても印象的。
とても雰囲気はいいんだけど、正直、あまりにもストーリーに捻りがなく穏やかに終わってしまった。
同性愛だけでなく、職業をとおして家父長制の根強さを訴え、韓国と日本の文化の違いも見せてくれているので、飽きることはないんだけど、やっぱり物足りなさが残った。
それに、小樽での日本語のセリフや演技がぎこちなく、あまりに詩的なセリフが多かったなー。
どちらかというと、疲れた母と生意気な娘の関係の変化と会話が面白かった。
時代は変わっていることを感じさせるセボムの言動に刺激されてか、ユンヒの表情や言葉も緩んでいく。手紙よりも娘の行動力がユンヒの心を動かしたんじゃないかな。
雰囲気を味わうという作品としてはとても心地良い。
