前提として2000年に実際に起きた石油会社エルフ事件と、それを担当したエヴァ・ジョリーを知っていないとついて行くのが大変な作品。
でも、細かい所は飛ばしても、エヴァをモデルとして作られたヒロインジャンヌのキャラクターや、巨悪にひるまずに戦う姿はドラマとして面白味がある。
落としどころが中途半端なのは、実話をモデルとしていることと、制作されたのが実際の事件の5年後ということで、しょうがない所だろう。
それに、バリバリの社会派で汚職などを糾弾することが目的ではなく、ジャンヌの生き方を中心にしているので、これだけ事件と近い時期でもプロパガンダ的でないのが好感が持てる所だ。
かなり有名な事件だったらしく、大筋を変えることが出来なかったのが、物語の弱さにつながったのは残念ではあるが、まったく知らない他国の人間が観ても、普通のドラマとして楽しめるレベルの作品。
余談。
モデルとなった実在のエヴァ・ジョリーさん。
なんか今作のノリで行くと暗殺されててもおかしくないのだが・・・・
暗殺どころかこの後出世して、欧州議会議員。そして2011年には大統領候補までなったそうだ。
もちろん現在80歳で御健在ということらしい。