Yu

WAVES/ウェイブスのYuのレビュー・感想・評価

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
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スゲー揺れるというか、揺さぶられました、
なんだろ、映像とBGMがめちゃめちゃリンクしてて、『ベイビードライバー』的な音ハメじゃないんだけど、スゲー揺れるんですよね

ジェームズワンみたいなグルグル回ってくカメラっていうか、逆だな、カメラ自体がグルグル回るからなんだ!ンワズムーェジ?っていうのはまぁどうでもいいんだけど、POVじゃないけどというか、登場人物と鑑賞者を同期させるのがめちゃめちゃうまいんです、、
刺さる刺さらないは人それぞれかもだけど、自分はざっくり刺さっちゃって、同期してるコードがブツっと切断されるあのシーンは、なんだろ、自分の意識が飛んだみたいな、そーんな感じになっちゃいましたよん!

で、話の内容は正直、避妊しようぜ!!!!としか言いようがないんだけど、最初の主人公タイラーの転落していく様子はすげーリアルだなぁ〜って、こういう映画をあんまり見ないからなのかも知れないけど、すげーダメージ食らっちゃいました!
なーんか毒親ではないし、一歩間違えれば幸せな生活が約束されてるみたいな家庭でも、順調にぶっ壊れていって、何だか知りたくなかったぁ〜って辛くなっちゃった!

なーんか、親と子供の関係ってどうしても切れない関係っていうのはわかるし、子供を憎んだり嫌いになる親はめちゃめちゃ少ないっていうのはわかるんですけど、確実にタイラーをぶっ壊したのは父親なわけで、親の不器用って普通に親スキルの低くさを認めずに改善しなかった結果だと思うのです。
子供のために厳しくっていうのは、子供が壊れるサインを見逃しちゃうようなら絶対にやっちゃいけないわけで、ただ厳しくするのは自己満足に過ぎないと思うんですよね。
いつの間にか厳しく当たった理由を忘れちゃってない?
で、そんな親の厳しくする理由のほとんどは「自分もそうだったから」まぁ確かに、それに備えて特訓するのは親の仕事だっていうのはわかるけど、自分も辛かったんだからてめーも同じ目に遭った方がいいって発想はそれって息子ラブから生まれることじゃあないんじゃない?って思っちゃったです。

で、こういうこと言うと甘えんなクソガキ親を敬えッ!なんて思っちゃう人もいるかもだけど、それが正解!!人のことなんてわからないしね!!
なんでこんなにあの父親を否定しまくってるかって言うと、最後の自分の罪の告白と許しを乞うあの釣りのシーン。
あれって許してもらう必要なんて何もないわけで、そもそも娘を見てれば恨まれてるって発想はないと思うんすよ。
ただ、誰かに告白してスッキリしたいだけと言うか、謝罪することに意味があって許してもらうことっていうのはそこまで重視してないような。
オナニーというか謝罪レイプ。贖罪は自己満足じゃなくて、世界で同じ過ちを起こさせないためのアクションが必要なんすよ。
「お前にしか話せない」じゃなくて「お前なら許すって言ってくれそう」っていうような、本人はそんな汚いこと考えてないと思うんだけど、すげーそれを感じちゃって、不器用って罪なんだなぁって思いました。

で、暗い話になってる中であれなんだけど、映像がすげー綺麗でうっとりすることが多かったです!!エンドロールの背景も感情揺らされ過ぎてちょっと放心状態見たくなっちゃった!夕焼けビーチのオレンジ色の蛍光色のネイルは、すっごくキレーでどひゃ〜ってなりました!
アニマルコレクティブとか、アーケードファイアとかトムヨークとか、好きな音楽をおっきい音で聴きながら、綺麗な映像を見るのはすごい気持ちよくってture love waitsが流れた時は吐きそうになっちゃいました、幸せホルモンしかねぇな〜〜カニエウェストは嫌いだけど。

とりあえずみんな!避妊しようぜ!!
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