レオン

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのレオンのレビュー・感想・評価

4.3
いや~これぞシリアススパイアクション巨編。
タイトルは「推測航法」とやや専門語の様で、作品自体にシリアスさを醸す。
危機、推理、アクション、追跡、と頭と目をフル回転させてくれる。 昨今のアクション大作は、目は楽しませてくれるが、活劇を追わせているだけで、頭のシナプスが暇になる作品が多かった。

が、今作は "謎のスーパーAI機器?" を巡る奪い合いを、その物自体を明かさず、立場が違う3~4者が入り交じる高等な脚本で、ボケッと見てたら置いて行かれるほど情報量が多い。
冒頭からあのテーマ曲が流れるまで30分近くあり、その間緊張を持続させ数秒も休ませてくれない! 

普通、強烈冒頭アクションはせいぜい5~10分で、その後一旦休憩する様に本筋が始まるが、今作はそのまま30分以上引っ張りまくり♪  
その後も物語はどんどん展開し、気が付くとおそらく1時間以上経っている。 

いや~この脚本家は本物志向です。 下手な(笑えない)ジョークシーン等は一切なしで、ずっとシリアスに引きずる。 カーチェイスも「ワイスピ」の様な特別な機器は使わず、人の追跡シーンもリアルな描写で既視感を抱かせない。

演技的には女スリ師役の ヘイリー・アトウェル が素晴らしい。 カーチェイスシーンでの自信が驚く表情や、トムの言葉に目を潤ませるシーン等、私的に今作で一番の存在感を感じた。 

敵右腕役の女殺し屋 ポム・クレメンティエフ も強烈な印象を残す。(露・仏・韓等のクゥォーターらしい)チェイスシーンでの異常な執念はカーアクションにさらに凄み増す表情がスゴイ。 この人物だけのわずかなドラマも脚本に挿入されている点もよい。

ただ、後半しばらく経つ位に、悪同士がこのスーパー機器に関して説明的シーンが2~3分?あるのだが、その部分だけ時間が止まった様にだるく感じた。 
それに銃を使わず、格闘での対峙が多いのが、やはり映画だなと感じる点も・。(それらで★が少し減点)

後半以後はシンプルストレートに脚本が進むが、列車と物語が同時進行し、またも緊張感あるハラハラ描写でスクリーンから目が離せない状況が続く。 

もっと娯楽を楽しみたかった、という感想を持つ方もいるだろうと危惧するが、私の様にシリアスさを好む者にとっては、これぐらい緊張感を味わわせてくれないとスパイ映画と言えないと思う。

2部の公開は1年後の様なので、ワイスピより早く決着が見れそうだ♪

尚トムは今作もほとんど代役スタントを使ってないらしいが、私的にさすがにここは本人じゃないな♪と思うシーンもあり。 トムの顔がハッキリ認識出来ないシーンに注目。 このシーンだと見当が付いた方は、コメントを♪

↓ アクションネタバレ


いや~トム様に謝罪します^^;
私がこれは本人じゃないと思っていたシーンは、パラグライダーでの滑空シーンだったのですが、どうやらあのシーンも本人のようです。
顔が認識出来る滑空描写がなく、弧を描くように揺られるシーン等あまりに危険に見えたので、てっきりプロダイバーと思いました・・。
が、下記tube動画を視聴後に見て、以前から何度もパラグライダーまで練習してたようです!

過去作のスタント動画も見ましたが、
"トムクルーズ本人がスタントマンだ"
という認識に変わりました。
いや~マジでお見それ致しました。
と同時に、この人アドレリンフリークだな♪・・。

特別映像 (トム・クルーズの命知らずなスタントシーン)
https://www.youtube.com/watch?v=KoPmPL4DRFM

過去作のスタントシーン
https://www.youtube.com/watch?v=_BCN4IU8asU
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