本日の一本。
「フォールアウト」までトム・クルーズをイーサン・ハントととして認識出来ていたはずだったんだが、本作を観るともう映画という枠でフィルムに閉じ込めたサーカスを観ている気分だ。つまり、イーサンはヤバいな!ではない。引いているのだ。
さて、本作の敵はある意味最大の敵であるAI「エンティティ」がIMFに立ちはだかる。昭和根性そのまま平成に持ち込まれたアクションスタントを遂行ミッションインポッシブルのラスボスとしてはいい感じ。折しもChatGPTやAIイラストの台頭著しいこの時節柄をしっかり落とし込んでいると思う。
しかし、CGのシーンは普段そんなにハラハラしないものだが、本作はホントにドキドキしながら観れる。ガチスタントは本作に敵うものはない。ここはミッションインポッシブルのブランドの為せる技だし、文字通り実家のような安心感がこの映画にはある。
不満点はAI相手とはいえ、「スパイ大作戦」から連綿と続くスパイ道具がほぼ出ないこと。ほぼハントの手技と肉弾戦で3時間を走り抜くこと。どこでトイレにいけばよいのでしょうか。
最近大御所の映画を続けて見続けているからか、俺のやりたいこと全部ぶっ込む!みたいな映画が多くてトイレとの戦いが続く。ボリューミーで大変よろしいが、ちょっとアブラタップリで腹にたまる。無論、これが観客が彼に望まれているのだからこれを平らげるのもまた映画ファンの醍醐味ではある。