トムクルーズが明らかに歳をとっているのにしかし相変わらずスマートで若々しいイーサンハントを演じている、トムクルーズがすごいのは確かだが若造りにも限界がある、さすがに違和感がある。デヴィ夫人は若造りがギャグの領域に入っているがトムクルーズはなまじ成立してしまっているだけに哀れに感じた。
去年トップガンの新作が公開された頃は還暦のおっさんやおばはんが「私はトムクルーズと同い年である」と自慢なのかなんなのかわからん主張をする場面が多々あったが、トムクルーズはきっと私生活でも若々しいトムクルーズでいなければならないんだろう、それはかなり辛いことではないかと思う。人間歳をとるなりの楽しみがあるだろうに、この人は年齢に抵抗することを期待されている、還暦にもなって爺さんどころかおっさんにも成らせてもらえない哀しみに耐えきれず30分ほどで止した。
私はどちらかというと若くして爺さんになった笠智衆や先代金原亭馬生に惹かれる。
トムクルーズ扮するイーサンハントも然り。30年以上も国家や他人の都合にふりまわされつつ犯罪じみた諜報活動やっててどないすんねん、結局のところ殺しが好きな変態諜報野郎だということなのだろう、と思うとまたかなしい。
