Taka

コリーニ事件のTakaのレビュー・感想・評価

コリーニ事件(2019年製作の映画)
4.1
コリーニという男が大企業オーナーのマイヤーを殺害。
新米弁護士ライネンは国選弁護人としてコリーニの弁護を引き受けるが、被害者のマイヤーは自分の恩人だった事を知る。
そして、この事件はドイツ中の注目を集める事になる…

という、刑事弁護士である著者による小説の映画化。
原作は弁護士故か、無駄や贅肉を削いだ、簡潔でありながら濃密な作品。
ドイツ法務省が委員会を立ち上げた曰く付き。

観ているうちに誰でも想像がつくように、数多くあるナチスの戦争犯罪モノではあるけれど、余り知られていなそうな、当時二分されたイタリアでの惨劇を材に取っており、また、法制度の問題点を追求しているところがミソ。

戦争・法律・正義・職業倫理について考え込まざるを得ない秀作。
Taka

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