ちろる

タイムマシンのちろるのレビュー・感想・評価

タイムマシン(2019年製作の映画)
3.7
性犯罪とSFを交えた独特なアニメーション。

勇気を振り絞って本当のことを打ち明けたあいつをとんでもなく責め立てて、あいつは自らの命をたった。

未熟すぎる25年前の自分を殴りたいと心の底から思っても、あいつが死んだ事に変わりはない。
もしもタイムマシンがもしもあったならば、あいつを助けてあげたかった。
あの時、もっと早く家に戻ってたのなら、あいつの心は血を流す必要はなかった。

動揺して相手を責め立ててしまうことも、相手の苦しみが想像できない事も、全部幼さのせいだとしても、それは言い訳にはならないから、罪悪感を抱えて日々ずっと苦しむしか術はないのだろう。

残酷である意味リアルなレイプ描写が胸を締め付ける。
レイプで最初の血を流し、打ち明けても責め立てられてセカンドレイプに合うこの世に蔓延る性犯罪。
繊細なタッチのアニメーションが被害者の青年の儚さととてもマッチしていて、物語の残酷さがデフォルメされていた。
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