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Battle at Big Rock(原題)のMOCOのレビュー・感想・評価

Battle at Big Rock(原題)(2019年製作の映画)
3.1
「グレッグ、8歳の子どもにクロスボウを撃たせるなよ!」

 『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)の1年後を描く8分のショートフィルムには『炎の王国』で外界へ解き放たれた恐竜に遭遇する一家が描かれています。

 デニス一家(両親・長男・長女・二男の家族構成、両親はお互い子連れの再婚、2才の二男は二人の子供)は、父親の友人グレッグとビッグ・ロック国立公園にキャンプに訪れます。

 夜、一家はグレッグを焚き火に残しキャンピングカーで話をしていると長女がグレッグにクロスボウを教えてもらったと話し出し、父親は「グレッグ、8歳の子どもにクロスボウを撃たせるなよ!」と、ぼやきながら窓の外に視線を移すのですが焚き火の側にグレッグの姿はなく、一家は外で何かが起こっている気配を感じます。

 突然、キャンピングカーの窓越しにナーストケラトプス(草食恐竜)の母子が現れ、一家は息をひそめ母子がどこかに行くのを待つのですが、大きなアロサウルス(肉食恐竜)がナーストケラトプスを襲い、子どものナーストケラトプスを補食しようとします。家族の危機に駆けつけた父親のナーストケラトプスの反撃にアロサウルスが怯んだ隙にナーストケラトプスの親子は立ち去って行きます。
 目の前に残ったアロサウルスに襲われないように一家は更に息をひそめ、気配を消そうとするのですが、二男の恐怖はピークに達し収拾がつかなくなるほど泣きはじめてしまいます。
 人の気配を感じたアロサウルスはキャンピングカーに体当たりを繰り返しキャンピングカーは横転、一家は気絶してしまいます。
 一家は一瞬の気絶から目覚めてキャンピングカーの出口に向かうのですが、車内に首を突っ込んできたアロサウルスから逃げ出せたのは長女だけ、4人は車内に取り残され、夫婦は破壊されたキャンピングカーの鉄骨と消火器(消化液)で必死に子ども達を守ろうと抵抗するのですが・・・。
 危機的状況を救ったのはグレッグに教えてもらったクロスボウでアロサウルスに立ち向かい、顔面に矢を二本撃ち込んだ長女でした・・・。

 アメリカでテレビ放映された後、YouTubeで無料公開されたショートフィルムは次回作の予告ではない質感の高い迫力ある映像が楽しめ、もっと長尺で見たくなります。

 何故か日本のメディアにきちんと取り上げられておらず、知られていませんがファン必見の手抜きのない映像です。日本語字幕・日本語吹き替えがなく英語字幕付きの映像です。
 エンドロール直前にはグレッグらしき人が別のキャンピングカーから降りてくる姿がチラリ。
 エンドロールでは同じく『炎の王国』で外界へ解き放たれた他の恐竜たちの被害に遭う人々の映像が「ほんのおまけ」で流れます。 
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