所謂自然派ワインを生産する農家、醸造業その周辺のレストランやバーの人々、家族のお話。
そもそも価値観のスケールが違うので生産性とかAOCとか言われても困るだろう。
日本でも同じ日本酒でも無農薬で育てた米と蔵付き酵母だけで作られたお酒もあるし、もっと化学的に作られたものもある。
美味しいか美味しくないかも個人的な感覚だし、どんなお酒を飲みたいのかも人それぞれだ。
しかしケミカルに作られたものが普通で普通に作られたものを自然派とか有機とかいうのはちょっとおかしいと思う。
二十歳から60歳まで葡萄を作ると40回そのうち20〜25回は失敗、5〜6回はうまくいくことがある。あとはまあまあ。
普通そんなものだ。
普通なことを普通に受け取ることができる世の中を普通という。
痩せた土で弱った植物を農薬と化学肥料で育てて立派な収穫をするのは普通ではないし立派とも思えない。
アジアの辺境で奴隷を使って安く作った洋服みたいだ。