Chippy

ダンサー そして私たちは踊ったのChippyのレビュー・感想・評価

3.5
舞台は東欧のジョージア。同性愛が知られるとリンチされるような保守的な国。伝統舞踊も男らしさ=力強い表現が求められるような世界でダンサーとして生きる主人公。50年前の時代を見てるように貧しく、バイトのお金を家に入れても電気が止まるような生活の中、タバコと酒に溺れる兄。彼女を妊娠させた瞬間、3日後に結婚式というような国。お互いに愛を確かめ合ったはずの彼も、故郷に帰って恋人と結婚するという。世界でダイバーシティがこれだけ当たり前のように叫ばれているのに、そんな世界の情勢は彼らには入っていかないのか?最後の審査のダンス、主人公は彼を取り巻く環境の全てを否定するかのように、しなやかで美しい踊りを披露する。これが監督の伝えたかったことなのかな。いい映画でした。皆さまもぜひ。
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