羊が1匹

ダンサー そして私たちは踊ったの羊が1匹のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とても良かったー!!ジョージアのセクシャルマイノリティの状況、貧困家庭の様子、ジョージアのダンスの保守性。けして「ジョージアよいとこ一度はおいで」という映画ではなく、ジョージアのダンスのすばらしさを宣伝するというよりはそれが保守的なものになってしまったことを示す映画だったけれど、でもこういうものを見る方がより興味が深まるのが人間だとわたしは思う。とても良かった。

・主人公のメラブを演じたレヴァン・ゲルバヒアニはモダンダンサーなんだね。ラストシーンの振付は彼のアイデアが入ってるらしい。確かにあのダンスはあんまりジョージアダンスっぽくなかった。バレエやフィギュアスケートを見慣れてるわたしにはとても素敵だったけどね!手の表現がセクシーなダンサーはとても好き。
・最初の方で「クギのように、彫像のように男らしく」と先生から指導されるシーンがあるけど、わたしは「クギ?つまり体幹が弱くて軸が取れてないってこと?」という脳天気な解釈をしてた。あれは「男のくせに」なよなよすんな、って言われてたのね…。
・千と千尋の神隠しのポスターが出てきたけど、彼の体に彫られたタトゥーもカオナシだったらしい。他のポスターは剥がしたのになんで千と千尋〜だけ残したんだろ?
・お兄ちゃんの結婚パーティーで幼なじみのマリと仲直りしたシーンが良かったな〜マリはメラブのことが好きだったんだよねきっと。好きだからメラブをよく見てて、だからメラブとイラクリの関係にも気がついた。マリ目線で見てもとても切ない…だから最後に二人が仲直りできて良かった。
・最後、メラブはお兄ちゃんから「海外へ行け」と言われる。男性的なジョージアダンスでありながらも繊細な表現ができるメラブだからこそのダンスが受け入れられるところは絶対に絶対にあるはずだから、メラブの中の人(フリーのダンサーらしい)みたいに活躍できるようになってほしいな…
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