あさのひかり

失くした体のあさのひかりのレビュー・感想・評価

失くした体(2019年製作の映画)
3.7
事故により右手が切断された青年の人生の記憶と、そんな記憶を持つ彼を探して彷徨うことに切断された右手の話。

青年本人というか体の方じゃなく右手が主役になることや、カセットテープやピアノが小道具とて出てくることで、視覚より皮膚感覚や触覚、聴覚がしっかり揺さぶられる感覚あった、ゾワゾワもするんだけどそれも含め。でも、記憶ってそうやって積み重なっていくものだし。

切り離されてしまったことで、右手と体とは別の記憶を重ねて、それを共有してたはずなのに、近い存在だけど、別の生き物のようになったみたいだった。というか、右手のほうが体のこと心配で仕方なかったんじゃないか、みたいに見えた。最後は、その先の希望を描いてた、ってことでいいんだよね。
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