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死に至る愛の一のレビュー・感想・評価

死に至る愛(1984年製作の映画)
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一度死んで死の恍惚に取りつかれた男と、その愛する男の死に取りつかれる女と。欲動に突き動かされる人間の話が好きなので、観ていてしんどいが心揺さぶられないわけにはいかない。自殺を思い止まらせようとする牧師夫婦と女との不毛で崇高な議論の果てに、最後には聖書を解釈し直すことで論理的に自殺を支持してみせるという生真面目な手続きがむしろ意外だ。
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