てぃだ

オーディナリー・ラブ ありふれた愛の物語のてぃだのレビュー・感想・評価

3.0
作品や役柄が変われば
印象もだいぶ変わる
それでこそ役者

当たり前ではないか
それは当たり前なのだが
それでも直前に見たのが
「すべてが変わった日」の狂気の
女首長役だったから、
レスリー・マンヴィル、あまりの
普通の人ぽさにホッとする。

彼女が乳癌になっちゃって
夫婦2人で乗り越えていく。
要はそういう話。


夫役はリーアム・ニーソン
そういえばニーソンも、ここ最近は
アクション映画が多くて
そろそろ「エクスペンダブルズ」
の一員にでも
なるんちゃうかと思うほどだったせいか
なんか妙な安心感。
2人が一緒に散歩する場面とか
それだけでいいなぁと思ってしまう。

もちろん治療は辛い
マンヴィルが耐えきれなくてニーソンに
ぶつかっちゃう場面も出てくる。
ニーソンも強がってるけど本当は不安で
先に亡くなったらしい娘の墓の前で
「俺は怖いよ」
なんてぼやいたりもする。

それでもこの2人のような
年の重ね方と一緒にいれる
パートナーを
見つけたいなと思わせる確かなものが
2人からは感じられる。


一度も「愛してる」とか「君は美しい」
なんてセリフは出て
こなかったはずなんだけど
(むしろニーソンは感情をストレートに
言えないタイプの夫として登場。
妻の髪を剃ってあげる時も
「君の髪は嫌いだった」みたいな
ともすれば妻が怒りそうなこと
言っちゃう)
行動とやりとりの一つ一つに
相手を大事にする思いやりは感じられる。

中盤登場するある
末期がん患者の件は
もう少し捻っても良かったと思う。
ニーソンがこの患者と妻の関係を
疑いだす
みたいな。
そんな変な展開を期待してる僕が
一番嫌なやつだなとは思ったけど。
てぃだ

てぃだ