紛争の続くアフリカに単身乗り込み、その命を散らした実在の女性戦場カメラマン、カミーユ・ルパージュの半生を描く。
恥ずかしながら、この方を存じ上げなかった。
現地の人に入れ込みすぎないのが戦場ジャーナリストの鉄則と言われるが、若く理想に燃える彼女は現地の人々と交流を深める。
仲良くなることには良い部分もあるけど、案の定「どうせ写真撮り終わったら国に帰るんだろ」だの「お前の国じゃないのに説教すんな」など言われてしまう。
暴力は何も解決しないとか、暴力は負の連鎖しか生まないとか言うけど、それは平和な国にいるからそんな事が言える。
紛争地帯じゃ殺らなきゃ殺られる世界。
綺麗事だけじゃ自分も、家族も守れない。
戦うか、逃げるか、死ぬかの3択。
正直、理想を語り、正義を押し付けるカミーユは傍から見てても何だかなと思うけど、彼女は最後の最後まで食らいついた。
それは誰でも出来ることじゃない。
カミーユはもうこの世にいないので、この映画がどこまで本当のことを描いているか分からない。
でも彼女は確かにそこにいたのである。