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ミセス・ノイズィのkassyのレビュー・感想・評価

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)
3.4
完成披露試写にて。

引越し先の隣人が朝から布団を叩きまくり、子供を勝手に遊び回すような騒音おばさんだったら…そんな隣人トラブルを描いた意欲作だ。

主人公は小説家で在宅のため家で子供の面倒をみつつ仕事をしている。
女性のおかれた仕事と育児の両立のやり辛さなどを下敷きに、
物の見方って一方からでは面白くないよね?と問いかけてくる作品だ。
人の喧嘩は一方の話を聞くだけではなく両方の話を聞くべきであるということを、観客は中立的な立場としてこの隣人トラブルを客観的に見ることによって改めて気づかされる。

メディアリンチも同様だ。一方の話だけを聞いて非難して、新しい情報が出ればまた一方を非難する。
人々の滑稽なさまを見ながら、反面教師として深く刻まれる。

やや再現ドラマのような雰囲気が残るが、二転三転する脚本が良い作品だった。

主人公の従兄弟が通うキャバクラのお姉ちゃんが何故か本に対しての批評がめちゃくちゃ的確なのがなんかツボだった。
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