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ミセス・ノイズィのmasatのレビュー・感想・評価

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)
3.0
前半の当たり前な展開に嵌められた。
ノイズの根源であった筈の隣の家、そこに吹く穏やかな風がとても良かった。そして、悲痛と苦痛、も。見せ所。
さらにその先の思わぬ拗れ方・・・観る者は、ハマっていきます。 

巨悪、かと思ったら、弱者。悪いのは誰?
複雑怪奇な21世紀を垣間見た。いや、コロナ禍の前夜の混沌を観た。一年後、変貌し、より複雑怪奇になっていく2022年への予兆。

どうしてこうなってしまったのか?
いつの時代も、結局変わることがない、変わることができない、
人間の最大のフシギを描こうとしているのが、好感。

この程度の画とカット数で、ここまで魅きつけることができる。演出のブレのなさ、脚本の設計図が完全であるからだろう。

大高洋子の燻銀は勿論のこと、篠原ゆき子の入魂振りは特筆。
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