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ラ・ヨローナ ~彷徨う女~のlpのレビュー・感想・評価

3.0
東京国際映画祭にて鑑賞。

コンペ7本目はグアテマラ映画の『ラ・ヨローナ伝説』。
監督は前作の『火の山のマリア』がベルリンで受賞しているハイロ・ブスタマンテ。監督の前作を観ていないこともあって、たぶん人生初のグアテマラ映画。こういった日本での一般公開作が滅多にない国の映画と出会える機会が多いことも、映画祭や特集上映の良いところ。貴重な出会いの機会に喜んで鑑賞。

過去に虐殺を指示した罪で、裁判にかけられている将軍。彼は夜な夜な自宅で女性の啜り泣く声を聞くようになる。そんな折りに、新たに使用人として雇った女性は何やら陰がある存在で・・・という話。

1980年代にグアテマラで実際に起こった虐殺事件をベースに、中南米に伝わる怪談「ラ・ヨローナ」の要素を絡めたホラーテイストのストーリーが見事。
主演のマリア・メルセデス・コロイの独特な存在感も光り、不気味なホラー描写も絶妙な効果を発揮している。

昨年のコンペに出品された南米のホラー『翳りゆく父』が個人的にハズレだったこともあり、実は今作への期待値も低めでしたが、良い意味で期待を裏切られるホラーの良作でした。

気になる方はぜひ。
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