吹雪の中失踪した一人の女性を巡り、様々な人間の思惑と行動が交錯するクライム・ミステリー。
「愛とは無いものを与えること」
めっちゃ面白かった。女性失踪事件の真相が明かされていくクライム・ミステリーとして、愛をテーマにした群像劇スリラーとして、更にはフランス語圏の国や職業、暮らしの違いを描いたカルチャー面までも楽しめた。
自分はこういう、"一見無関係のヒト・モノ・出来事が実は繋がっていました"タイプの話に弱い。『マグノリア』とか『ミステリー・トレイン』とか『パルプ・フィクション』とか。挙げ出したらきりがないが。
一人の女性の失踪事件に始まり、フランスの寒村で暮らす農夫から、コートジボワールで暮らす青年まで、5人の男女の運命が絡み合っていく。1つの出来事を各登場人物の視点から多面的に見せていくストーリー構成(『羅生門』『現金に体を張れ』型)はお見事だし、予測不可能な所へと事態が転がっていく意外性もあった。伏線回収も鮮やかで気持ち良い。
女優陣が全員美人。愛は狂気ですね。
ケチを付けるとするならば、ミシェルがどうしようもなくバカ🦆なことぐらいか。あーあと、「悪なき殺人」という邦題は意味分からん。
今度オッソブーコ🇮🇹作ってみよう。
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