台地に根ざした、血の通った作品。
繰り返す日常での、変わらぬものと変わらなければならないものとの拮抗を、静かな息遣いで描く。
真摯なカメラ位置。音楽の入り方もあざとさを廃した知的さを感じさせてい…
幼い頃に家族を亡くし、高校生で叔父に引き取られた27歳のクリスと足の不自由な叔父の二人暮らしの物語。
デンマークの田舎の風景と酪農を営む日常生活は美しくも閉鎖的。
朝早くに起き、酪農の仕事をし、叔父…
序盤から、何てことない、むしろ側から見ればつまらない毎日の繰り返しにも思える描写。
しかも、けっこう長い。
その時間で、姪の置かれている状況を重たく表現しているのかと思いきや、そうでも無い、かもし…
客観的に見たら特別で素敵な関係性の中で生活を送っているように見えるけれども、主要人物の2人は主観的に自分達がそうであるという事に気づけているのかな?
北欧は都市部もいいけれど田舎の農村も随分見惚れ…
このレビューはネタバレを含みます
冒頭がドキュメンタリーのようで生活音が心地よかった。
今だけを見るとクリスに、もっと外の世界に触れて欲しいと思うけど、クリスが叔父さんに依存してしまう気持ちも分かる。父を失い、辛かった時に叔父さん…
このレビューはネタバレを含みます
永遠ではないからこその選択っていう話。
EUの取り決めでデンマークの小規模農家は2026年に閉鎖されることが決まっていて、それと同様に、老年の叔父さんとの生活、酪農家としての生活に終わりはもう見え…
束縛されたり搾取されたりだったら
反抗もできる(するだろう)けれど
この2人の関係性はそうではなくて
親子ではない血縁だからと納得した
これはこれで幸せな家族と思えてもいいのに
そうでないのは画質…
「日常の中にこそ大切なものがあります」
クリスと叔父さんが無口過ぎて映画の存続自体心配になるレベルだけど、ラストの叔父さんを見るクリスの瞬きで終わる瞬間が必見の映画。
クリスが叔父さんに何かを言…
終わり方が秀逸。
叔父さんと姪が俳優と思わせないほど自然体でまるでドキュメンタリー。
いいの?これで?
と思いながらもそうしない選択が彼女にとって良いとも思えず。
やはり彼女にとって叔父さんは必要だ…
© 2019 88miles