身体の力が抜けて気持ちが穏やかになります、映画の公式HPを読んだだけで(私だけかも)。そして実際に観て、とても素晴らしかったです。
日々の仕事、叔父さんと姪の間にある思いやり。言葉の数は多くないし印象に残る台詞も少ないですが、表情と視線だけで良いのです。
まだ知らない扉の向こうにある新しい世界へ踏み出すか今の場所に留まるのか、姪の期待と不安。扉の向こうへ飛び立ってもいいんだよ、姪の希望と将来を想ってさりげなく背中を押す叔父さん。
最後の場面も毎日の二人の食卓
大切な心のよりどころ
でも「いつかは」
(公式HPより抜粋)
監督・脚本は、小津安二郎を映画の師と仰ぐ1980年生まれのフラレ・ピーダセン。ミニマルだが奥深い構成、何気ない日常の一瞬のきらめきを掬い取る手腕、観客を不意打ちする絶妙な間合いと思わず笑みがこぼれるユーモアのセンスは、同じく小津作品をこよなく愛するジム・ジャームッシュやアキ・カウリスマキを彷彿。
主人公二人を演じるのは、実の姪と叔父であるイェデ・スナゴーとペーダ・ハンセン・テューセン。これからが期待される若手女優スナゴーは、きめ細やかな演技で自由への怖れと憧れを体現し、実際に劇中の農場を所有する酪農家であり演技未経験のテューセンは、佇まいだけで叔父の人となりを魅せる。
(メモ)
ヌテラ