kazu1961

わたしの叔父さんのkazu1961のレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
3.7
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-593
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋“わたしの叔父さん”。。。本題の如く、デンマークの農村で父親を亡くした娘が、叔父さんと親子のように暮らしていく様を詩的に牧歌的に(酪農が舞台なので当たり前かな。。。)、そして力強く描いた作品です。監督のフラレ・ピーダセンが繊細なカメラワークをもって、その人間の内面、感情を巧く描き出しています。

🖋本作、第32回東京国際映画祭でグランプリに輝いたデンマーク映画です。主演は若手女優のイェデ・スナゴーと彼女の実の叔父で演技未経験というペーダ・ハンセン・テューセン。実の叔父と姪が、作中でも叔父と姪という役柄で演じているのがとても興味深い作品です。

🖋素朴で穏やかなデンマークの田園生活に、時折投げ込まれるユーモアがとても素敵です。叔父さんが、毎回姪のデートに同行するシーン、とても叔父さんがキュートに見えます。しかしながら姪が叔父さんを看病するために、自分の夢や恋をあきらめていくその諦観がラストまで貫かれているのは、観ていてとても切ない作品でもあります。。。

🖋 フラレ・ピーダセン監督は、小津安二郎を映画の師と仰いでいます。そのためそのミニマルな構成やユーモアのセンス、そして固定カメラを使った撮影などなるほどと思うところも多くありました。

😢Story:(参考:公式サイト)
のどかで美しいデンマークの農村。27歳のクリスは、叔父さんとともに伝統的なスタイルの酪農農家を営んでいる。朝早くに起きて、足の不自由な叔父さんの着替えを手伝い、朝ごはんを食べ、牛の世話をして、作物を刈り取る。晩ごはんの後はコーヒーを淹れてくつろぎ、週に一度スーパーマーケットに出かける。ふたりの穏やかな日常は、ある夏の日を境に、少しずつ変化する。クリスはかつて抱いていた獣医になる夢を思い出し、教会で知り合った青年からのデートの誘いに胸を躍らせる。戸惑いながらも広い世界に目を向け始めたクリスを、叔父さんは静かに後押しするのだが……。

🔸Database🔸
・邦題 :『わたしの叔父さん』
・原題 :『Onkel』
・製作国 : デンマーク
・初公開 : 2019
・日本公開 : 2021/01/29
・上映時間 : 110分
・受賞 : ※※※
・監督 : フラレ・ピーダセン
・脚本 : フラレ・ピーダセン
・原作 : ※※※
・撮影 : フラレ・ピーダセン
・音楽 : フレミング・ベルグ
・出演 : イェデ・スナゴー、ペーダ・ハンセン・テューセン、オーレ・キャスパセン、トゥーエ・フリスク・ピーダセン

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
デンマークの農村を舞台に、体の不自由な叔父と一緒に家畜の世話をして生きてきた女性に訪れる人生の転機を、時にユーモアを交えながら美しい映像で描いたヒューマンドラマ。幼い頃に両親を亡くし、体の不自由な叔父と2人で暮らす27歳の女性クリスは、家業である酪農の仕事を手伝いながら日々を穏やかに淡々と過ごしている。そんな彼女には、獣医になるという夢があった。ある時、教会で出会った青年マイクからデートに誘われたクリスは、訪れる変化に戸惑いながらも胸のときめきを隠せない。将来の夢と恋に悩むクリスに気付いた叔父は、姪の幸せを静かに後押しするが……。2019年・第32回東京国際映画祭コンペティション部門で最高賞にあたる東京グランプリを受賞した。
kazu1961

kazu1961