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わたしの叔父さんのasaのネタバレレビュー・内容・結末

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


食卓に混じるテレビの音声がずっと印象的だった。難民問題も、北朝鮮のミサイル演習も、現実で起きている問題には変わりないけれど、2人の暮らしている世界とはどこか別の世界で起きているようなよそよそしさ。

クリスにとっての問題は、獣医の道を歩みたいが、その道は叔父さんと暮らす現実とは両立できないこと。叔父さんとの暮らしを続けることで、マイクとの関係にも歪みが入る。
だけど叔父さん自身、クリスを縛り付けたいとは思っていないんだと、その温かさを節々から感じた。

ラストでテレビが壊れたことは、クリスと叔父さん、2人の生活の転換点なんだろう。2人の物言いたげな表情で作品は締められたけど、2人は何を語ったんだろう。

きっとうまい具合に話をまとめてくれるだろう、っていう期待が裏切られた。私だったらどうするんだろう、という問いが残った。
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