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わたしの叔父さんのものレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
4.5
淡々と繰り返される日常。
農場経営、大きなトラクターを使い、そこそこの規模に見えるけれど、人を雇入れる余裕はないのかな、重労働だ。。

登場人物が皆いい人で、皆その場を掻き回し変容させていくエネルギーは持ち合わせていない。
ひっそりと息づく箱庭を覗き見ているような感じ。

中盤までは、クリスの行動が叔父さんの為に自分の本心を押し殺しているように見えて、モヤモヤしました。叔父さんを甘やかし過ぎでは?とも。

でも、クリスは本心から叔父さんの事が好きで、一緒に居るべき存在だから、素直にああいう行動を取ってるだけなのでは?と思うと、世間から隔離されたような2人の生活が、透き通った美しさで溢れているように見えてきました。

過去にあったクリス自身の家族の、悲しいエピソードも関係しているのかな。
物語に余白が多いので、色んな背景をあれこれ深読み、想像して楽しめます。
遠くない未来に終わりが来るだろうな。。という雰囲気も、哀愁を感じさせるなあ。。
いい映画でした。
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