カレス

タイトル、拒絶のカレスのレビュー・感想・評価

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)
1.0
是枝裕和監督はNetflixドラマ「舞妓さんちのまかないさん」制作にあたって、取材を念入りに行ったという。
http://www.kore-eda.com/
そういう頭があったので、「タイトル、拒絶」もデリヘル業界を取材したのか、もしかしたら山田佳奈監督自身業界経験者かも知れない、デリヘル体験入店で現場から逃げてしまうなんて超有り得る、と興味深く見始めた。しかし職業蔑視・女性蔑視的な逸話やセリフが多くて嫌悪を感じた。見ながらか見終わってからか、思い出したのはつかこうへいの「ストリッパー物語」。実際に見た時、主役の1人三浦洋一に「そこの詰め襟!」と指差されたのは自慢だ(高校の帰りに学生服で見に行った)。山田監督は演劇の人らしいので、このリアリティの無さは「ストリッパー物語」と同じなんだろうと納得した。(追記:もともとこの物語は初演2013年の舞台作品なんですね)
いやしかし、「ストリッパー物語」に風刺はあっても蔑視はなかった。そしてもっと笑った。比べてはいけなかった。
映画の色調は青みがかっている。常々普通の色が良いと思っているので気になるところ。主演の伊藤沙莉は朝ドラ「ひよっこ」の三枚目のイメージが、自分的にまだ残っている。自分は邦画はダサいという偏見を持っているので般若のオーバーアクト、恒松祐里の演技の至らなさを感じた。
マヒル、和代姉妹が親ガチャなこと、カノウの「もう女に生まれてる時点でダメなんですね」の一連のセリフ、願望と現実の落差、などを考えた。和代に共感しモトーラ世理奈*に魅力を感じる。ラストのバットで殴られる予感のシーンはいったい何なのだろう。
レビューを書くのに(ネット配信で見ていることもあり)要所を見直した。Filmarksの見た人の数は約1万人。

*「透明なゆりかご」第6話に出ている。Netflixで配信中、番組アイコンに清原果耶と2人で映っている。このドラマは蒔田彩珠(第2話)も出ているし、さすがNHK。
第6話は若い娘がモグリっぽい医者で妊娠中絶する話。
第2話は若い娘が妊娠、1人で出産し赤ちゃんを産婦人科医院にポストする話。
(2023/04/08 22:45:43)
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