ブタブタ

野獣処刑人ザ・ブロンソンのブタブタのレビュー・感想・評価

野獣処刑人ザ・ブロンソン(2018年製作の映画)
3.0
オープニングの「都市の空撮」見ただけでもう可笑しい(笑)
何かこの手の映画にありがちなオープニングそのもので。
たけしさんのソックリ芸人ビトたけしさんているけどそんな感じ。
確かに顔は似ててもそれだけだよね。
当たり前だが。
なんか昔正月にやってたかくし芸大会のタレント達による再現映画みたい。
ザ・プロンソンさんのヌイグルミ感が素晴らしい。
Netflixの『僕らを作った映画達』の1エピソード『ハロウィン』のメイキングを見たけど、映画史に残る最恐殺人鬼キャラ「マイケル・マイヤーズ」を演じたのは撮影を見学に来た近所の人(!)で素人だから殆ど芝居何て出来ずカーペンター監督に「そこに立ってて」「首傾げて」「走ってー」って指示を何の考えもなく忠実に従った結果があの無表情なマスク、何の感情も感じられない「絶対悪」の化身《ブギーマン》を見事に顕現させたらしい。
ある種この映画のブロンソンにはそう言った意図せぬ恐怖や迫力、不条理感がある。
ザ・ブロンソンさんも基本の動きが「立ってる」「歩く」の二種類しかない。
そのゲームのアバターの様な動きと佇まいが生きた本物の人間でありながら「不気味の谷」の様な非現実的なシュールさを振り撒いてる。
急にゲームのFPSみたいな画面になるし。
銃撃戦のチャカチャカした走り、動きは完全に素人のソレ。
それでいてスプラッター映画みたいな大量の血飛沫、ゴア描写のアンバランスさ。
何か水溜まりの中をバシャバシャ走ってるだけで一生懸命やってるんだろうな~って感じが伝わって来て「ブロンソン頑張れー!」って応援してる自分がいる。
車椅子の少女のシングルマザーといい感じになって照れるブロンソンさん。
芝居ではなく本当に照れてるんだと思う。

シングルマザー「名前は?」
ブロンソン「kだ」
銃を取り出してブロンソン「コヨーテを撃つ」
からの場面転換でいきなり森の中で銃を持つブロンソンとペットボトルを持って走るシングルマザーのチャランチャチャ~ン🎶のスローモーションの場面は本当に意味がわからない。

撃っても撃っても棒立ちのブロンソンさんに当たらない。
或る意味ガン=カタ。
いや、あのモッサリした動きは東洋の秘術シナンジュか。
コレは『レモ:第二の挑戦』なのかもしれない。
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