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野獣処刑人ザ・ブロンソンのMOCOのレビュー・感想・評価

野獣処刑人ザ・ブロンソン(2018年製作の映画)
2.5
「警察に連れていけよ。法の裁きを受けるよ。
 いいだろ、法律だ。
 法が裁いてくれる。法律だよ」
「法では甘い、正義をくらえ!」
「おい!ふざけんな!狂ってんのかてめえ!」

 街にはびこる不正に立ち向かう男は悪人に銃を発砲し容赦なく抹殺していきます。そして(おそらく)現場で入手したお金は過去に抹殺に失敗した際流れ弾で脊椎を損傷させてしまった少女とその母親に送り主が判らぬように届け続けていたのですが、ある日母親に判ってしまいます。
『K』とイニシャルを教えたその男はお金の送り主であることは認めたものの理由は話しませんでした。
『K』は抹殺に失敗した男を追い求めながら街の悪党を退治していたのです。そしてついに目的の男の情報が入ってきます・・・。

 なぜ男が悪党を殺すことに執着するのか解らない、男はどんな素性でどんな仕事をしているのか解らない、存在を知られたくないのに真っ昼間に堂々とポストにお金を投函するお粗末な展開、2年間と少しの間に家が建つほどのお金を貰いながら『K』に知らせることなく引っ越した母娘、娘が学校にいっている間働いる様子がない母、地方局のラジオDJが再三警察の批判をするのに全く警察に関与しないことなど、ストーリーダメダメB級映画です。

 ただただブロンソンそっくりのロバート・ブロンジーを観るだけの映画ですが、むかしブロンソンのマンダムのCMを散々見ていた世代だけにブロンジーが観たくて観たくて待ち望んだ映画です。それがまた激似を通り越して生き返ったかと思う位なのです。知らない人がブロンソンの映画の後に観たら絶対に同じ人と思うこと間違いなし、いでたちや仕草までそっくりなのです。

 年齢が公表されていないロバート・ブロンジーは、かつら感たっぷりのヘヤー、ゾンビと思えばノタノタ歩きもご愛敬と思うくらい足がついてこない走りなど結構高齢の印象です。

『K(カージー?)』という意味ありなイニシャルといい、ブロンソンへの似せかたといい『狼よさらば』を完全にオマージュしたこの作品、ブロンソン を知らない世代の方にも『狼よさらば』と合わせて観て戴きたい(激似具合だけですが・・・)。

 ブロンジーの新作、きっと出る度に観ちゃうんだろうなぁ、レンタルして・・・。
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