Jun

ラ・ジュテのJunのレビュー・感想・評価

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
5.0
最も洗練されたフィルムは何かと訊かれたならば、私は「ラ・ジュテ」を挙げると思う。全編スチール・カットで構成された一人の男の記憶を辿るタイムトリップからは、それだけ鮮烈な印象を受けた。静止画特有の画と画を繋ぐ空白は文学で例えると行間とも捉えることができ、多分に想像的な余地が残る。これほどまでに印象的なカットが数えられ、思索に耽る楽しさに満ちた作品が他にあっただろうか。作中最も異質で動的な件のカットに、私は未だ白昼夢の如く囚われたままでいる。
Jun

Jun