寝木裕和

ラ・ジュテの寝木裕和のレビュー・感想・評価

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
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「せつない」という気持ちを、とても斬新な見せ方で紡いだ三十分弱の物語。
静止画、モノクロ、語られる静かな言葉。

その、ずっと続く静止画の中、突然動きだす女性。
心の中に生き続けていたありし日の誰か。
微睡む彼女が突然まばたきをする瞬間、観ているこちらも胸が高鳴った。

夢の中でも現実の世界でも共通しているのは、叶わなかったことこそ、永遠に記憶に残り続けるということ。
寝木裕和

寝木裕和