喜連川風連

濡れ髪牡丹の喜連川風連のレビュー・感想・評価

濡れ髪牡丹(1961年製作の映画)
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時代劇ラブコメ。ツンデレのヒロインがヤクザの女親分。

強い女親分の原型。最後は「男に頼るのが女」という結末で終わってしまい時代性を感じた。

画面が顔で埋め尽くされ、長く回しても決して飽きることはない。大部屋の役者も大画面で饒舌に語る。

意味のないところでカメラが上下左右に動き、忙しなかったものの、拙さを補ってあまりある名優の演技と美術の見事さ。

美術セット、役者の発声、ロケーション。
失われた技術の数々。カメラや撮影は進歩しても、もう2度と撮られないだろう。

スターがちゃんとスターしてて良い。
当世風の美男美女ではないが、さすが京マチ子と市川雷蔵、風格が違う。

劇場では所々で笑い声が起き、たまにヤジ。古き良き映画館を見た。
喜連川風連

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