けーすけ

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのけーすけのレビュー・感想・評価

5.0
MCU版スパイダーマン3部作の締めくくり。

前作にてスパイダーマンである正体がバレてしまったピーター・パーカー(トム・ホランド)。正義のヒーローのはずが、メディアによって殺人者と非難される羽目に。耐えきれなくなったピーターは恋人MJ(ゼンデイヤ)や親友・ネッド(ジェイコブ・バタロン)、メイおばさん(マリサ・トメイ)を守るため、ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に頼み込み人々の記憶からピーターの事を消す魔術を実行するが、その行為が世界どころか時空を揺るがす大惨事に・・・




海外での公開が日本より早かったので、この数週間ひたすらネタバレを食らわないよう生活しておりました…笑

通常の予告編すらほぼ観ずに行ったので「うぇ?」「ええっ!?」「うおおお!!!」となる箇所がいっぱい。
ヤバさに震え、涙がこぼれまくった新年から最高の映画体験となりました。

以下、核心となるようなネタバレは無いですが、何も知らずに観た方が楽しめると思いますので、気になってる人はこの先は読まずに鑑賞後に読んでくださいませ~。









僕は前作の『ファー・フロム・ホーム』で騙されまくって、悔しかったので感想に「いやー、まさか前情報に一切出てきていなかった****が出てくるとは」( https://filmarks.com/movies/76158/reviews/68899305 )とウソを書いていたのですが、ある意味それが本当になるとは…

マルチバース万歳ですね。もうこの先何でもアリでしょう。


何でもアリだからといって、過去のサム・ライミ版の実写3部作や、2本で打ち切られた不遇の『アメイジング・スパイダーマン』からドクター・オクトパスやグリーンゴブリン、リザードといったヴィランを出演させるってそんな簡単な事ではないはず。
それを当然のようにやってのけた制作陣の意気込み!各所への尽力を想像するだけで頭が下がる思いです。
スパイダーマン過去作へのリスペクト、愛を随所に感じました。




正直なところ、騒動のきっかけとなったスパイダーマンの正体バレからストレンジに頼んでみんなの記憶を消してもらうといったピーターの動機が自己中心的なものでもあり「これがなければ被害受ける人いなかったよな…」と思ってしまった部分も。

でもピーターもまだ学生なのに、親愛なる隣人として多くのものを犠牲にして人助けをしてきたのに突如殺人者呼ばわりされ周りからスマホを向けられ、TV等のメディアに追いかけられてしまうというのは逃げ出したい状況か…。
そんな精神的にも少し幼かったピーターの成長も描かれる内容となっております。



マルチバースから呼び寄せられてしまったヴィランたちも、ただ単純にスパイディを襲う悪役をさせられるのではなく、本作によって救済(治療)の機会が与えられるというのも「その手があったか!」と感嘆させられたところ。

それが過去2シリーズで起きた悲劇までもをある意味で救済してしまうという、まさに映画を塗り替える映画として成り立たせる脚本の妙。粗さもあるとはいえ、往年のスパイダーマンファンからするととてつもない事をやってのけた快作、神映画といって間違いないでしょう。



2019年頃には契約問題でディズニー(MARVEL STUDIOS)とソニー・ピクチャーズが対立し、一時はスパイダーマンがMCUを離脱するような話も出ていたけど、そんな事にならなくて本当に良かったと思える映画になっており、ミッドクレジットシーンも「その先の何か」の期待が高まるものとなっておりました。


スパイダーマン!!! 本当にありがとう!



202/01/07(金) 109シネマズ二子玉川 シアター7 11:30回にて鑑賞。F-12
[2022-001]
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