このレビューはネタバレを含みます
全ての「スパイダーマン」を観ていて予備知識を入れずにいたからこその興奮と感動。
思いも寄らなかった。
リブートしたことに、このような意味が生まれるだなんて。
「スパイダーバース」のみんなの登場にも期待してしまったので、姿を見せなかったのは残念だったけれど、エレクトロのラストの台詞は黒人スパイディ、マイルスの存在を確かに感じさせるものだった。
個人的に最も胸熱だったのは、アンドリュー・ガーフィールドのスパイディがMJを救えたところ。
救済。
それが本作のテーマだった。
MJを抱きかかえた、複雑なピーター・パーカーの表情に、切なくて泣いた。
アメイジングのシリーズは2までで3は製作が叶わなかった事情、さらにエマ・ストーンとのロマンスの事情を知ってるこちらとしては、そこも含めて、泣けた。
セカンド・チャンスで叶うこともあるんだ。
少し大人になったピーター・パーカーに、俳優として傷つきながらも大きな成長を遂げたアンドリュー・ガーフィールドが重なり、たまらなくなった。
もちろん、トム・ホランドもトビー・マグワイアも素晴らしかった。
しかし、私の中の優勝は彼。
登場のサプライズには思わず声が出たし、ユーモアも微笑ましかったし、ラストまでがずっと最高の演技だった。
異色の役回りだから難しそうだけれど、各映画賞の助演男優賞にノミネートされても驚きません。
きっと俳優として大きな経験となったであろう、彼が出演した演劇作品「エンジェルス・イン・アメリカ」を本気で観たくなった。
にしても、めちゃくちゃ難しかったでしょう、マルチバースの世界を創るのは。
拍手です。