このレビューはネタバレを含みます
トム・ホランドスパイダーマンの三作目。
アベンジャーズとしても活躍し、
前作でピーター・パーカー=スパイダーマンがバレて終わり、
どういうストーリーになるかワクワクでしたが、総決算でした。
凄いことをやったな、と。
前2作、つまりトビー・マグワイア版(スパイダー1)、
アンドリュー・ガーフィールド版(スパイダー2)、
当時の敵も出てきて、アニメ版スパイダーバースのアイディア、
ドクターストレンジャーも絡むことから、
マルチバースが取り込まれ、お祭り状態に。
ネタバレにならないよう頑張ります。
今回の焦点は改めてピーターが高校生で子供だということ、
そして偶然ヒーローになってしまう、
他のヒーローたちは主に大人で素養があったり、金持ちだったり、
なるべくしてなっている、あるいは覚悟があるが、
ピーターは陰キャでクラスの中心ではない存在、
それが世界の中心になってしまう、戸惑うし、対処できない。
ただ、だからこそ、一生懸命なのに報われない、
ヴィランのことすらも慮ることができるピーターの振舞いは
明らかに独自のスタンスで、純粋ゆえの行動はすでにそれを通り過ぎてしまった大人達の深層に効く。
大人になることは避けられないのかもしれないが、
今はまだ子供でいたい、というピーターの苦悩。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」
この言葉が分かる人から発せられることでピーターは立ち上がることができる。
最後の決断は少しだけ大人になったピーターの姿で、
だからこそ嬉しくもあり、悲しくもある。
最後まで観ましょうね。