こつぶライダー

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのこつぶライダーのレビュー・感想・評価

4.0
ようやく辿り着きました。
傑作と謳われ、事前に評価が高いだけあって期待値もべらぼうに上がり過ぎたせいか、自分にはマッチせず。
ただし、単純に前2作品とサム・ライミ版1,2を観ただけの私でもとても感動したし、マルチバースも分かりやすく展開の切り口からラストのオチまで完璧な作品だと思えたので評価は高いです!

まずは、この大集合ものについて。
アベンジャーズがそうだったように(見てないけど)間違いなくテンション上がりますよね。
しかも、今回はそれぞれ世界線が異なるスパイダーマンシリーズを、最新のユニバースに集まっちゃう展開だから余計に熱い。
トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドのピーター・パーカーが共闘するとかゲームの世界よ。

そんな3人が対峙するのが、過去に戦ったヴィラン達ってのがまた乙でさ、彼らを死に葬ったことをなかったことにして、彼らの心の闇を治療するのが目的……って、優し過ぎませんか?
善悪をハッキリさせにくい昨今の世の中で、寛大なる心で敵さえも救うスーパーヒーロー像が描かれましたね。そんな発想勝てないわ。

そのヴィラン達も過去作と同じキャスティングだから、シリーズ好きとしては懐かしくて思い出補正入るし、何よりキャラの持つ個性が存分に発揮されていて、蘇りが嬉しく感じちゃう。
中でもウィレム・デフォーのゴブリンなんか、狂い様が半端じゃなかったから、再び観れて楽しかったよー!

そういった設定からもわかるように、かなり制作に力を込めた作品だったようだが、物語自体も作り込まれていて、複雑さとシンプルさのバランスが良かった!
マルチバースの世界から飛び出してきた理由も納得いったし、終わりも切なくて泣けた。
これまでの過去シリーズ以上に青春を謳歌したトムホ版では、ヒーローの宿命を纏う覚悟について永遠語られてきた。それにカタをつけたって意味では極上な完結作になりました。結果論で語れば、浅はかな行動も目立ったわけだけど、それもトムホ版の人間らしさが感じられて個人的には良かったです。

残念なことにMCU他作を観ていないもので、ドクターストレンジのことがさっぱり分からなかったのよね。
やはりこの手は初めから全ての作品を網羅することで、より美味しく感じるので、ちょっとそのあたりは苦手です。
あとは、ヒーローものの好き嫌いみたいなところで、割と私は嫌い寄りなので特段好きな作品にはランクインしないかな。
それでも世の中で評判の良いのはなんとなく分かるし、楽しむにはアベレージ高めでハズレがないのでまた観ていきたいと思いました。
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