細かいのは有識者に任せておいて、ライカートの最良とは思わず、ただほんとショットの人だと思った。
冒頭のオフ音から船を捉えてから
画面に笹が映えて犬が地面を興奮気味に掘り当てて、歴史に埋もれた2人の人骨を引き当てるところから、ビーバーを狩猟、採取していく一連の導入部分が素晴らしい。
また牛の乳を盗む時の木から俯瞰で家の灯りを捉えるショット、ロウソクを光源として暗がりを照らしていくという古典的な映画の歴史もしっかり背負っているのも伝わる。
木に人や、金が宙吊りになりサスペンスを導入するのも良いよね。
彼女の作品は道は開かれているのに身動きが取れない人間を描いていて、金という圧倒的な資本を前に身動きが取れないというのもモチーフとしてよく出てくるけど、結構どうでも良い話しなんだけど、話しなんてそんなに重要でなくてやはりショットをどう取るかに意識がいっている人なのかな。
どうすることも出来ない人間はただ消費しないために横たわるしか出来ない。
映画による横たわるは運動の停止＝死を意味するんだけどきっとライカートに取っては違う意味なんだろうね。
