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ファースト・カウの010101010101010のレビュー・感想・評価

ファースト・カウ(2019年製作の映画)
3.5
川をのぼってくる貨物船。
川をのぼって運ばれてくる牛。
闇の中の灯りがめっぽうよい。
どろんこの地面とカーペット。そして犬。
音が、状況を、情景を奥行きをもって描いてくれる。

ケリー・ライカート監督って、女性なのに男同士の友情を撮るの、いつもちょっと不思議に思う(フェミニズム的な文脈だけに回収されるのではなく、普遍的なテーマを扱いたいのだろうか…?)
友情なるテーマもさることながら、資本主義批判のようなものも感じる。
「略奪」と罪、あるいはアナーキーということについて。

ウィリアム・ブレイクとネイティヴ・インディアン、川を下る……、というところに、(描かれる時代的にも?)、ジャームッシュの『デッドマン』を想起したりもする。
ここに描かれる友情が、白人男性間のものじゃないところや、言葉がスムーズに通じないネイティヴ・インディアンとの(川原での)やりとりも印象的。

「未開拓の地」なのに、市場は意外と国際色豊かなのも興味深くて、中国人って、こんな時代にこんなところまで来てたの……?!ってところも驚きだった……。