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返校 言葉が消えた日のRAMPOのレビュー・感想・評価

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
3.8
これは…ホラーの体裁は採ってるけど本質的には社会派ドラマ?

舞台設定や個々のシーンの描写は素晴らしいです。怪物?怪異の造形も悪くない。
個人的に好みな悪夢的な映像をこれでもかってほど堪能できて、その点は映像表現としては満点あげたいくらい。
俳優さん、女優さんも皆良い感じですね。皆さん物語のキャラとして凄く馴染んでて、全く違和感ありません。

しかし、本作において恐怖の源泉は上記した怪異とは全く別のところにあって、何というかネタバレ避けたいので詳しく書けないけど、時間が解決するしかないのか?個人の抵抗は無意味?みたいなあたり。

んでストーリーの大半はそれを根底においた「悪夢」でしかないうえに、敢えてなんでしょうが時間軸をズラしたり、肝心なところをボカして描いたりで、とにかく文字通りストーリーラインを捉えにくくて観辛いことこの上ありませんでした。
加えて、役者さんたちが知らない方々ってこともあるでしょうけど、最初は主人公が誰が誰やらで、何が起こってるのかさえよく理解できなかったり。

観終わった後で本作がGAMEを原作とするものと知り、確かにおどろおどろしい各シーンがGAME的だったと納得しました。
ラストもなかなか余韻を残し、個人的には好きなタイプの作品ですが、好き嫌いは分かれるかもしれません。
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