明石です

罪と罰の明石ですのレビュー・感想・評価

罪と罰(1983年製作の映画)
4.0
「俺が殺したかったのは人じゃない、道理だ」

ドストエフスキーの『罪と罰』を現代のフィンランドに蘇らせたらしいアキ·カウリスマキの初期作品。タイトルこそ同じなものの、ストーリーには大幅な改変がなされていてほぼ別作品になっている。お金持ちの男(老婆じゃない)を殺した瞬間を女性に目撃され、その彼女となぜか恋に落ちてしまい逃避行をする展開は、理屈を排したスピード感がすんごいカウリスマキ。何が二人を結びつけたのかについては語られないし、殺しの動機とかも曖昧だけど、どうしてか感情移入できてしまう。
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