三好マサヒロ

罪と罰の三好マサヒロのネタバレレビュー・内容・結末

罪と罰(1983年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アキカリウスマキ、という名前を知っていたけれど、作品をひとつも観たことが無かった。

最新作の『枯れ葉』も観ていない。それにともなって、行われていた、アキカリウスマキ特集も、ひとつも観なかった。

観たかったのだけれど。

ゴールデンウィーク最終日に、ほんとうにやることがなくなったので、何か映画を観ようと思って、これを選んだ。

長編処女作。だいたい、処女作というものに、その監督の資質がすべて表われている。

おもしろかった。こんなにおもしろいとは思わなかった。それも、なにがおもしろいのか、あんまり分からないけれど、おもしろいなあ、と思った。

これがアキカリウスマキか。

エヴァがいい。あのヒロインがいい。顔もいい。ファッションもいい。キャラがいい。

ドストエフスキーの『罪と罰』は読んだことがある。そのソーニャとはえらいちがいだ。エヴァはほとんどしゃべらない。主人公に対して何も言わない。

不思議と、いいんだよな。

あと、友達もいい。英会話の練習しているのいい。髪型もいい。スープの飲み方もいい。

80年代の、おちゃらけた感じが表面にありつつも、ずっと静かな感じなのが、不思議だ。

主人公が最後のほう、オペラを観に行くのが好き。

うまく、言えないけれど、「関係」だけで、物語を成立させているような感じで、大好きだ。

ヘイミスター近所の映画館。アキカリウスマキ特集。もう一度組んでくれ。
三好マサヒロ

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