こーた

きみの瞳(め)が問いかけているのこーたのレビュー・感想・評価

3.8
訳あり青年と視覚障害を持つ女性の大恋愛。視覚障害の方の日常に一気に目を奪われてしまう。常に危険と隣り合わせで、相手の表情を読めないハードルを乗り越えて生きなければならない。本作は不運な事故に見舞われながらも明るく振る舞う女性が魅力的に描かれている。
一方青年側の話はあまりにも闇だが、幸せのために迫り来る過去の過ちと決別し、未来のために生きようとする成長と葛藤はしっかり主人公。愛があればなんでもできる。意図せずアントニオ猪木さんの逝去の報せと同じ日にこの映画を観たので、ついそんな声が脳内再生されました。
偶然や他人の事情が複雑に絡み合い、誰しもが過去への後悔はあるけれどそれが人生だし、結局人は前を向いて歩くしかないよね。あなたを許せないのはあなただけよ、と。
焦点の合わない演技など、吉高由里子の努力が垣間見えてすごいなあとなりました。焼肉のシーンでも思ったけど彼女程美味しそうにお酒を飲む女優はいない。
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