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未来へのかたちのdarumaのレビュー・感想・評価

未来へのかたち(2019年製作の映画)
3.5
今月の町おこしモノ2つ目(悪い意味ではない、私は好き)。ストーリー自体は割とよくある感じですが、砥部焼の作成工程がとても興味深かった。焼き上がり、窯側から映すのが巧い…!どんな色だろう、わくわくしてしまった。行かないと目にできないものが映画館で観られるって素敵。伝統工芸っていいね。エンドロール見ると泣きそうになります…協賛たくさん探したんだろうな。ケータリングかな?地元のローソンの店名と個人の名前が並んでいるのがよかった。地方での映画作り、頑張って欲しいです。

役者さんが粒揃いすぎて安定感。その中で意外とバイトのイケメン飯島寛騎くんがいい味出してました!伊藤淳史さん主演、お兄さん役が吉岡秀隆さんですが、キャラクター的にパブリックイメージと逆かな…?(本作は伊藤さんが言えない系で吉岡さんがヘラヘラ系。語弊あったらすみません)ある意味新鮮だったかも。伊藤さんは途中でいつもの伊藤さんの笑顔が見られますのでご安心を…。お風呂のシーンの吉岡さんの髪型と表情がツボすぎました^^

橋爪功さん演じるお父さんが典型的な伝統の人って感じで最初は鬱陶しく感じますが、後半になるに連れやはり頼もしく(腕があるって事はそれだけで純粋に素晴らしい!)、そして桜田ひよりちゃん演じる孫とまさにこの2人が陰の主役。石を見るくだり、筋がいいってことだよね。これまたうまいなと思った。
ほんの少ししか出てきませんが、大塚寧々さんのお母さんもとても効いていてよかったです。

エンドロール見ていて一番驚いたのが、劇伴がピアニストの清塚信也さん!関ジャムとかに出てる方で、役者さんとしてもさよならドビュッシーやコウノドリなどで活躍されている方です。主題歌も書かれていたのかな?と思いましたが、違いました(曲調が一瞬LDH系に感じたけど違った。湘南乃風の方でした)
あと、ミュージカルで地元上映された作品なのかな…?(坊っちゃん劇場っていう名前からしてそう?)素敵だなと思いました。

公式サイトを見たら聖火台は実際に砥部焼で焼かれているそう。あの大きさを…!(いや本当に大きかった!!)とっても凄いです!3人でろくろを回しながら整形する姿が、共同作業という事でうまく劇中のエピソードに取り入れられているのですが、たぶん実際に息が合っていないときれいに整形できないのでは…と思って感心していました。あと、組み立て時にクレーンで釣り上げるシーンも見ものです。
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