rage30

オフィシャル・シークレットのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

政府の陰謀をリークした女性の話。

前半は主人公のリークが公表されるまでを描き、後半はリーク後の主人公の顛末が描かれる…という構成かな。
イラク戦争がデタラメで始まった事は『バイス』でも描かれてた事ですが、「イギリス、お前もか…」という感じで、イギリスでも同じ事が行われていたと。
所詮はブレアもブッシュと同じ穴の狢だったわけですね。

そんな中、イギリスでは政府の陰謀を告発した女性がいた…というのが本作の主題であり、彼女が主役となる後半からが本作の見所と言えるでしょう。
機密情報を扱う以上、守秘義務が伴うのは当然だとしても、果たして戦争が起こるのを黙って見過ごしていいものなのか?
こうした葛藤は普遍的で考えさせられるものがあるし、家族を巻き込んだ嫌がらせを受けつつも、正義を貫く主人公の姿はカッコ良いものがありました。

最終的に政府側は訴追を取り下げるわけですけど、これは日本の森友問題とも通じるものを感じて、どの国も似たり寄ったりなんだな~と思ったり。
そんな政治の世界の汚さにはウンザリさせられますが、だからこそ、ラストの「同じ事をします!」と答える実際の映像に、胸がすくような感動を覚えるのでしょう。

イラク戦争の不正という前提知識が必要な作品なので、出来る事なら『バイス』や『記者たち 衝撃と畏怖の真実』といった関連作とセットで見る事をオススメしたい作品です。
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