書籍「他者の靴を履く」で言及されていたため、鑑賞してみた。
しっかりと本人に向き合い、じっくり時間をかけて関わり、本人が自ら変化するのを待つ。専門家の力量が問われるし、また、当事者が互いにサポートし合う中で育まれるモノもあり。
結局のところ、多くの人は誰かと繋がっていたい、誰かに話を聞いてもらいたい、本当の自分を知って欲しい・認めて欲しい、そう思っているんじゃないかな、と私は感じた。
本作で取り上げられているプログラム、参加できる者はフィルタリングされており、プログラムに参加できないレベルの者に対してどうするのか、という思いもある。しかし、掬い上げることのできる者からまずは始めようという姿勢は、評価されこそすれ、非難には値しないであろう。
隣に前科者が住んでいることを甘受できるだろうか、と自身に問いつつ。塀の中の人との共生について、自分なりに考えることにする。