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リチャード・ジュエルのポチッとなあのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
3.5
2019年公開。オリンピックのアトランタ大会開催中に会場近くの公園で爆発物を発見し、通報した警備員がヒーローと讃えられた数日後には被疑者としてマスコミ、FBIから追いかけられる。
正義感が強く、少し変わったやつ。そんな相手につけ込んで、無実の人を犯人に仕立ててゆくFBI。アメリカの実話をもとにした映画なのに、日本でも同じように事件がでっちあげられ、人生を狂わされた人が多い。この映画ではFBIが確実な証拠もないのに、推測でマスコミにリークしたことから騒ぎが広がってゆく。日本だって、関係者によりますと、というフレーズをテレビのニュースでよく聞くが守秘義務は守られているのだろうか。現在では全くの憶測を平気で垂れ流すSNSがあるので更に状況は悪化している。映画では運良く優秀な弁護士がついてくれたり、真犯人が捕まったりしてくれたが、どこまでも憂鬱になった131分。
★気になって調べてみた★
ミランダ警告とは、FBIや警察が被疑者を取り調べる前に行う4項目の警告のことをいう。黙秘権がある、供述は証拠として採用される可能性がある、弁護士の立会を求める権利がある、経済的余裕がなければ公選弁護人をつけてもらう権利がある。
日本には同じような権利を保証する制度はない。憲法38条で黙秘権を認めている。