たた

雨月物語のたたのレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
4.0
怪談でもあるんですねー。
出てきただけでひんやりする京マチ子の存在感…も良いけど、個人的にはお付きのおばあさんの淡々とした感じが怖~…(×_×;)!

欲に流れるとこもあるけど悪人じゃないし普通に妻思いの二人の夫と、
慎ましく暮らしたいだけなのに夫が商売だ出世だ言うせいで辟易しがちな二人の妻。
戦がやってきて振り回される二組の夫婦。
と言っても散々な目に遭うのはおもに妻の方だけ、というのがアレですけども、人情はあるし健気な夫婦愛も感じるし、ファンタジーとホラーの要素もあるしで、
これはぜひ、水墨画的なアニメで15分くらいにまとめて、市原悦子さんと常田富士夫さんの声でやって欲しい!(もうできない(;;))

日本のこの辺りの名画の知識、なーんにもないんですけども、それでもやっぱり、白黒での絵の作り方は、何かしら印象に残りますねー。
時代的に、カラーで撮るという選択肢は恐らくあってないようなものだと思うんですが、
カラーで撮っていたら、あるいは選択肢がある中でモノクロを選んだとしたら、見せ方はまったく違う方針になってたんでしょうね。良くなるか悪くなるかは置いといて。
いろんな制約がある中で生み出されるもの、生み出す人たちのことを思うと感慨深いものがあります。

ところで、山伏みたいな霊能者が頭の上に載せてる、2つのカズノコみたいなやつ、あれ何ですかねσ(^_^;)?
たた

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