1953年
イタリーヴェニス國際映画コンクール
最優秀外國映画賞
栄冠獲得
誇らしく輝かしくオープニングを飾る。
スクリーンで観る機会に恵まれず、恥ずかしながらDVDにて初見。
そもそも溝口作…
江戸時代中期に刊行された上田秋成の『雨月物語』は各編が柔らかくリンクするオムニバスなのだという。そこから取った怪談に、他の作家の物語を組み込んで脚色したのが、溝口健二の『雨月物語』であるらしい。
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このレビューはネタバレを含みます
上田秋成の雨月物語を題材にした映画。雨月物語の中の2篇「浅茅が宿」と「蛇性の婬」、そしてモーパッサンの「勲章」をモチーフにしている。
焼物売りの男が妻子を置いて焼物を売りに行くが、その先で美しい女…
小津の"東京物語"と続けざまに観たせいか(クローズアップが際立つ)、本作は遠景のショットの多さに驚く。
また、カメラワークに関しても、"東京物語"は固定された定点での描写が多用されていたが、"雨月物…
このレビューはネタバレを含みます
"この世ならざるもの"の描き方が非常に技巧的。カッと照らす光と影のコントラスト+俳優のおどろおどろしく憎悪溢れる演技に、裸にされた弱々しい姿の主人公で恐怖が増大。
湖畔での妙に明るい光に包まれたシー…