Genichiro

ブロードウェイと銃弾のGenichiroのレビュー・感想・評価

ブロードウェイと銃弾(1994年製作の映画)
4.4
黒真珠のところ最高、「悪い貝から取った真珠でしょ?」爆笑。天才/凡才、ベートーヴェン/サリエリ、ペコ/スマイル的な図式を脱構築する主人公とチーチの関係もさることながら、マフィアの愛人/ベテラン女優/過食症俳優のアンサンブルが本当に素晴らしい。然るべき悲劇(もしくは喜劇)としての終幕に向かっていくにつれてこの素晴らしい時間が永遠であってくれという強い気持ち・強い愛が込み上げてきて泣けてくる。終盤の「量は質を決める」とかいうセックス談義がしょうもなすぎて爆笑。そしてラストの撮影の素晴らしさに震えますね。ウディ・アレンは人間性終わってるジジイだけど、毎度作品の撮影&ディレクションが的確でほんと才能あるなーと思う。年取って緊張感がなくなっていく作家も多い中、定期的に傑作を取り続けられたのは伊達じゃない。
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