うちだ

世界の全ての記憶のうちだのレビュー・感想・評価

世界の全ての記憶(1956年製作の映画)
5.0
「去年マリエンバートで」のBlu-rayについてた短編。パリの国立図書館についてのドキュメンタリー。全然こっちの方が面白かった。
マリエンバートでも思ってたけど、この監督カメラワークと編集が上手いなあって思う。基本的にテンポよく編集、でもちゃんと撮るべきところはしっかり撮るっていうのをちゃんとしてて観てて気持ちいい。

そもそも国立図書館の取れ高が高い。最近の小説から新聞、歴史的な書籍、たとえばパスカル直筆のパンセやゾラのバカでかい全集、果ては骨董品に至るまでを所蔵してて博物館見学みたいだった。さらには本がどのように図書館の一部になるか、どのように本を保存、修復してるかまで映しててめちゃくちゃ興味深かった。
個人的に近未来みたいな空調設備や、張り巡らせた管を通して伝言を伝えるシーンが超好きだった。

「パリでは、国立図書館に言葉を閉じ込めた」
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