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ジェントルメンのCinemanのレビュー・感想・評価

ジェントルメン(2019年製作の映画)
4.0
『ジェントルメン』
ガイ・リッチー監督
2019年公開 アメリカ・イギリス
鑑賞日:2023年3月13日

真っ昼間のロンドンのパブに入ってきた紳士ミッキー・ピアソンはビールとピクルドエッグ(酢漬けたまご)を注文した。
ジュークボックスにコインを投入して渋いアメリカンロックをBGMに電話でデートのお誘いをしていると、
ミッキーの背後で男が銃を構え銃声が響きビールグラスは血で染った。

ここから急ピッチで物語は展開します。

【Story】
ロンドンに緊急事態発生。
長年に渡る大麻の大量栽培・販売で財を成したアメリカ人ミッキーがビジネスを売却し、引退するというウワサに暗黒街に激震が走った。その利権総額なんと500億円。目の色を変えた強欲なユダヤ人大富豪、ゴシップ紙の編集長、ゲスな私立探偵、チャイニーズ&東京ロシアン・マフィア、さらには下町のチーマーまでもが跡目争いに参戦。一筋縄ではいかないジェントルメン=一流のワルたちによるダーティでスリリングな駆け引きが始まった・・・。(『ジェントルメン』サイトより)

【Trivia & Topics】
*ワルたち。
マシュー・マコノヒー、コリン・ファレル、ヒュー・グラント、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、ミッシェル・ドッカリー、ジェレミー・ストロング、エディ・マーサン。個性的な面構えの役者たちが揃いました。かれらが交わす頓智あふれるオシャレな会話だけはジェントルメンに相応しいのですがどいつもこいつも利権をめぐり隙あらば相手を出し抜こうとするワルばかりです。

*何よりも映画に大事なのはスタイル。
ガイ・リッチの『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を初めて観た時にはイギリスのタランティーノ登場か!と胸をときめかせました。
物語とか役者以上に映画にとって大事なのは監督独自の表現スタイルだということを思い知らされる作品です。
あまりにも展開が早く話があちらこちらに飛ぶので途中で思考停止状態になりましたがそんなことにお構いなくスタイリシュな音楽と抜群の切れ味の画面に耳も目も奪われます。ガイ・リッチーが生み出したビートの波に身を任せられるか乗り遅れるかでこの作品を楽しめるかどうかが決まります。
英語が堪能であればこの作品の面白さが何倍にも膨れ上がるでしょうね。

*エディ・マーサン。
ゴシップ誌のプライドの高い編集長を演じています。
『おみおくりの作法』とは打って変わって笑わせてくれます。

文句なくザッツ・エンターテインメント!

【5 star rating】
☆☆☆☆
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